美里町南部の丘陵上に築かれた、古墳時代後期を中心とした古墳群です。古墳群は60基以上の古墳からなると考えられますが、それらには幾つかのまとまりに分けられるため今市・登所(のぼっと)・後海道・早道場・久保地区などに分けて呼んでいます。
出土遺物は、特異な馬装の馬形埴輪や豊富な装身具類などがあります。なかでも特殊ガラス玉は、トンボ玉と金層と考えられる三連玉が出土しています。トンボ玉は登所18号墳から、ひとつの古墳からの出土数としては国内最多の25点出土しています。金層三連玉は久保1号墳からの出土で、国内でも出土例の極めて少ないものです。
特異な馬装の馬形埴輪は、久保2号墳から出土したものです。ふつう人が馬に乗るためには、足をかけておく鐙(あぶみ)と言う馬具を馬の両脇腹に備えますが、この馬形埴輪には、左側にしかこの輪鐙(粘土紐を環状にして吊り下げている)の表現がありません。そのかわり右側には、水平の板状の突起物が表現されています。この突起物は何のために使われたのでしょうか。ひとつの考え方として、横座りをするための馬具を表現したという説があります。美里町ではこのような特異な馬装表現をした馬形埴輪が、広木大町古墳群洞魂渕地区からも出土しています。
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