喫煙はがんや脳卒中など多くの疾患の発症リスクを高め、寿命を短くすると言われています。例えば、肺がんは、喫煙者で4倍以上、家庭や職場などで周りの人が吸ったタバコの煙にさらされる受動喫煙がある人は1・3倍発症リスクが高まるとの報告があります。
リスクはがんだけじゃない! 家族の吸うタバコの煙にさらされた子どもは、家族に喫煙者がいない子どもに比べて3歳までにむし歯になる可能性が2倍になるとの報告があります。また、妊娠期に喫煙のない母親の子どもに比べ、妊娠期に喫煙のある母親の子どもは聴覚障害疑いの判定を1・75倍受けやすくなることや、妊娠期の母親の喫煙にくわえて出生後4か月の間に目の前で喫煙する同居人がいる場合、聴覚障害疑いの判定を2・35倍受けやすくなるとの報告もあります。
望まない受動喫煙の防止を図るため、健康増進法が改正され、飲食店などでの制限や役場も敷地内禁煙が必要になりました。
当の私は、禁煙に成功して十数年が経過しましたが、我が子への受動喫煙を知っていればもう少し対策が取れたと悔やみます。
タバコがやめられないのは「ニコチン依存症」という病気のせいで、医療機関で健康保険適用の禁煙外来を受けることができ、禁煙成功率の可能性が2~3倍アップするといわれています。町では上限2万円の禁煙外来治療費助成を行っています。自分や子ども、家族、自分の周りの大切な人のため、禁煙にぜひ挑戦してください。