昨年の選挙前、スーパーシティプロジェクトに関して「今までにできなかったことをする」とコラムで拝見しました。
このたびは、町政に対する貴重なご意見をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
ご指摘いただいた各点について、現時点での状況や町の考え方を以下のとおりお伝えいたします。
【円良田のハイキングコース整備、とだ・みさと交流の森について】
円良田ハイキング道については、円良田湖の周遊コース等複数のコースがあり、人気のハイキングコースです。更には林道陣見山線は近年の自転車ブームによりサイクリングコースとしても人気を集めています。この地域は美里町南部に広がる山間部であり、自然環境を存分に感じることが出来る大変貴重な場所です。
森林の活用と観光利用は長年の課題でした。この事業は、大変有利の起債と戸田市のご協力で実現したものです。
これら自然豊かなエリアをさらに魅力的な地域にするため、姉妹都市である戸田市の森林環境譲与税を活用し、「とだ・みさと交流の森」でモミジの植樹を行いました。
今後も森林環境譲与税を活用して魅力あるエリアとして整備を進めていく所存です。引き続き地域の自然環境保全と観光振興に努めてまいります。
【商業施設等について】
スーパーシティプロジェクトは、商業施設を含む生活複合系ゾーンのほか、産業系ゾーン、教育交流系ゾーン、住宅系ゾーンから構成される町の中心拠点を構築する取り組みです。
この中心拠点を創造して行くには、そこに進出し、商業活動や産業活動を担う企業など活動主体の意向を抜きにしては進めることができません。
単に田んぼから造成するだけでは実現できず、また多額の費用を要する基盤整備工事を、できるだけ町の負担が軽減される方法を選択しなければなりません。
これら課題を乗り越え、着実にプロジェクトを押し進めるため、町が保有するリソースを最大限に活用し、また補強しながら進めております。
まずは初めに先行させるべきと判断した産業系ゾーンでは、県企業局と共同し事業を進めることで早期の用地取得を目指せる段階に来ております。
これを踏まえ、生活複合系ゾーンについても民間企業の意向聴取を行うなど、限られたリソースをシフトし、なるべく早く実現できるよう取り組んでいるところです。
【沼上公園について】
公園整備については、地域の方々等の意見を取り入れた公園整備を進めたいと考え、設計業者や県の公園担当に話を伺い、発注方法や整備方法について調査研究をしております。方向性がまとまったら、公表してまいりたいと考えております。
【橋について】
上宿橋は設置から90年近く経過しております。埼玉県下の橋梁は、100年間の使用を想定しておりますので、当該橋は多額の修繕費用をかけても残り数年しか使用できないものと考えております。そのため、修繕ではなく撤去することを検討しております。
撤去には、多額の費用がかかるため、町のお金だけでなく、国の補助金を活用すべく申請をし続けていますが、優先順位が低く未だ実現できずにいます。引き続き補助金申請を継続し、採択されましたら、撤去をいたします。
それまでは通行止めとすることで保安をいたします。
【町民への還元について】
美里町には工場が多く立地しており、法人税や固定資産税等をご負担いただいております。
これらの税収は、道路や水道といったインフラの整備・維持だけでなく、福祉や学校運営を含むすべての行政活動を支える財源となっています。
また、事業者の皆様には、町民の雇用創出や町内の美化活動などにも貢献していただいており、大変感謝しているところでございます。
【国営かんがい排水事業について】
国営かんがい排水事業は、群馬県藤岡市、本庄市、深谷市、神川町、上里町の3市3町にまたがる農地への用水を確保するため、昭和42~55年に完成した農業用施設の老朽化による改修工事等を平成16~24年度にかけて実施したものです。総額170億円にかかる事業費を国の補助金と関係市町や農家が負担して行われました。そのため、事業完了から8年間は補助金の返還が生じるため受益農地での開発を行うことが出来なかったもので、私の前の町長の時代に進めたものですが、必要な事業だったと考えています。
【産業団地について】
産業団地は中心拠点地区のうち産業系ゾーンにおけるもので、商業施設などの生活複合系ゾーンについては、今後、取り組みを本格化してまいります。
【観光大使について】
現在、観光大使として1名の方にご協力いただき、町の自然や歴史、文化、特産品などの魅力を発信していただいております。ご指摘の通り、私も関係づくりを模索しましたが実現できていません。
インターネットを活用した情報発信は非常に影響力があり、重要なツールであると認識しております。今後も、町だけでなく観光協会とも連携し、多様な方々の協力を得ながら、町の魅力や情報を効果的に発信したいと思います。
今回、貴重なご意見をありがとうございます。